トラブルシューティング・ケア 更新日 2026年8月23日 約 7 分で読めます

自動車塗装のよくある問題・第1回:タレを効果的に防止・修正する方法

自動車補修塗装におけるタレの原因と、予防・修正方法を解説します。

1. 自動車塗装におけるタレとは?

タレ(ランニングとも呼ばれます)は、塗膜を厚く、または不均一な状態で塗布したときに発生する塗装欠陥です。重力によって塗料が下方向に流れ、車体表面に均一に分布しないため、目に見える筋状の流れやタレ、涙状の跡が生じます。

タレは、ベースコート、プライマー、クリヤーを塗装するときに発生する可能性があります。タレは塗装面の外観を損なうだけでなく、塗膜の厚さを不均一にし、塗膜全体の性能に影響を与えることがあります。

自動車塗装のタレを示す図。車体表面に発生した塗料の流れ


2. タレの特徴

  • 外観

塗装面に流れ跡、筋、線状の跡が現れ、通常は塗料が下方向に流れた状態として確認できます。

  • 表面の感触

表面が不均一になり、塗料が厚くたまった部分は触れたときに凹凸を感じることがあります。

  • 発生しやすい場所

タレは一般に垂直面や傾斜面で発生します。重力によって塗料が下方向に流れるためです。


3. タレの原因

  • 塗膜が厚すぎる

1回の塗装で塗膜を厚く付けすぎると、塗装面が均一に乾燥せず、塗料が下方向に流れることがあります。

  • スプレーガンを表面に近づけすぎる

スプレーガンを表面に近づけすぎると、狭い範囲に塗料が集中し、塗膜が厚くなってタレが発生する可能性があります。

  • スプレーガンの移動が遅すぎる

スプレーガンをゆっくり動かしすぎると、特定の部分に塗料がたまり、タレのリスクが高まります。

  • 希釈しすぎる

シンナーまたは希釈剤の割合が適切でないと、塗料が薄くなりすぎて流動性が高まり、タレが発生しやすくなります。

  • 塗装環境が適切でない

施工温度が低い、または換気が不十分だと、塗料中の溶剤の揮発と塗膜の乾燥が遅くなります。塗装環境に溶剤蒸気が過剰に残っている場合も、塗膜が長時間濡れた状態になり、タレのリスクが高まります。

  • スプレーガンの設定が正しくない

塗料に適していないスプレーガン、サイズが大きすぎるノズル、低すぎるエア圧、狭すぎるパターン幅、または吐出量が多すぎる設定は、いずれもタレの原因になります。

  • 脱脂が不十分

塗料が素地に適切に密着できないと、タレなどの塗膜欠陥が発生することがあります。

汚れや油分が残った表面、または平滑で下処理されていない旧塗膜の上に塗装すると、タレのリスクも高まります。そのため、塗装前には表面を十分に清掃し、平滑な既存塗膜は適切にサンディングしてください。

自動車塗装のタレを示すイラスト。塗料が下方向に流れた状態


4. タレを防ぐ方法

  • 塗膜の厚さを管理する

各コートを均一に塗装し、1回の塗装で厚く塗りすぎないようにします。

  • 適切なスプレー距離を保つ

スプレーガンと表面の距離を適切に保ちます。通常は 15–20 cm 程度が目安です。

  • スプレーガンの速度を一定にする

適切な速度でスプレーガンを均一に動かし、同じ場所に長く留まらないようにします。

  • 推奨混合比に従う

メーカーが推奨する混合比と希釈比に従い、塗料の粘度と流動性を適切に保ちます。

  • 施工条件を管理する

適切な温度と湿度の条件で塗装します。施工温度は 20–25°C 程度が一般的な推奨値です。

  • スプレーガンを調整する

スプレーガンを定期的に確認・調整し、ノズルサイズとエア圧が使用する塗料に適していることを確認します。


5. タレを修正する方法

  • サンディングとポリッシング

軽度のタレであれば、1500–2000 番などの細目のサンドペーパーで患部を慎重に平らにできます。その後、ポリッシングを行って表面の滑らかさを戻します。

  • 部分補修

タレがひどい場合は、患部を研磨してから局所的に再塗装し、補修する必要があります。


6. Parrot® Gloris クリヤーを選ぶことは、製品だけでなく、プロフェッショナルな技術サポートを選ぶことでもあります

自動車塗装で発生するタレ、オレンジピール、ピンホール、白化、乾燥の遅れなどの不具合は、必ずしもクリヤーそのものが原因とは限りません。混合比、スプレーガンの設定、スプレー距離、塗膜厚、スプレーガンの移動速度、施工条件のすべてが、最終的な塗膜性能に影響します。

そのため、ボディショップやプロの塗装技術者にとって、クリヤーを選ぶ際は光沢、硬度、乾燥速度、耐久性だけでなく、サプライヤーが継続的な技術サポートを提供できるかどうかも重要です。

Parrot® Glorisは、自動車補修用クリヤー製品を提供するだけでなく、販売代理店、その下流顧客、エンドユーザーに製品の施工サポートと技術指導も提供しています。

お客様がタレやその他の施工上の問題に直面した場合、具体的な製品モデル、施工工程、スプレーガンの設定、混合比、実際の施工条件に基づいて原因を一緒に確認し、適切な調整方法を提案できます。

当社の技術サポートが提供できること:

  • 正しい製品の混合比と施工手順を理解する
  • さまざまな作業条件に応じて施工パラメーターを調整する
  • スプレーガンの設定、スプレー距離、移動速度を最適化する
  • タレ、オレンジピール、ピンホールなどの一般的な施工不良を減らす
  • 実際の施工問題を分析し、実用的な技術ソリューションを提供する
  • 販売代理店の下流ボディショップとエンドユーザーに製品施工サポートを提供する

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